帰り水のボーリング調査

秋吉台はどこから来た

 秋吉台は古生代の終わりの約3憶5千万年前、南太平洋のような大洋のまっただ中で誕生しました。ホット・スポットと呼ばれる所で、5,000mぐらい高さの海中の海山として海底にそびえ立ちました。やがて火性活動はおさまり、島の周囲にはサンゴなどの生物が棲みサンゴ礁が発達します。
 大洋プレートに乗って少しずつ移動する間に、島は沈みその上に生物の死骸が厚く堆積し、サンゴ礁の島になります。誕生から1憶年以上かけて、収束域と呼ばれる大陸の縁の移動します。
 この間に、生物の死骸は1,000m以上の厚さの石灰岩となります。大陸の縁で、重たいプレートや島の下側部は大陸の下にもぐり込みます。しかし、石灰岩は軽いため、押し上げられ付加体として、大陸の縁で陸地の一部になります。
 秋吉台のような付加体と大陸から流れてきた、土砂などが混ざって日本列島は誕生したとされています。秋吉台が押し上げられて陸地になったのは2憶3千万年前ごろとされます。
   サンゴ礁の形、その変化、生物の棲み分けの概要

石灰岩の逆転構造

 大正時代、東京からはるばる秋吉台のフズリナ化石の研究に訪れた小沢義明博士は、帰り水で大発見をして世界的な有名な研究者になるとともに、秋吉台をも有名な場所にしました。
 大発見は石灰岩のが逆転していることで、当時としては画期的なことでした。その後、地下の様子をよりはっきりさせるさせるために、博物館ではボーリングによる調査を行いました。
  逆転構造の考え方  博物館のボーリング調査結果
  小沢義昭博士について
故小沢義明博士

地球の歴史と秋吉台の歴史

 地球が誕生して46憶年という長い期間がたっています。この間に、想像越えた大事件が何度も起こっています。巨大隕石の激突、酸欠による生物の大量絶滅、生物の進化などです。
 秋吉台は3憶5千万年前から2憶5千万年前の約1億年間かけて、サンゴ礁として形成されました。この間、生物は大きく進化し変わってゆきました。生物の進化を利用して、石灰岩の出来た時代を決めることが出来ます。時計の役割をする化石は示準化石と呼ばれます。
 秋吉台の示準化石としてはフズリナがもっとも重要です。
その時代を代表する化石から化石帯が設定されており、石灰岩を出来た時代ごとに細かく区別することが出来ます。
  地球の歴史  秋吉台の歴史  秋吉台の化石帯 

秋吉台の地質構造

 石灰岩を出来た時代に区別することで、地下の石の配列を知ることが出来ます。逆転構造もフズリナ化石を調べることから発見されたました。また、化石の配列研究などから、秋吉台が出来て陸地になる時、地面が滑って秋吉台は大きく移動し、重なっていることが分かりました。
 陸地になってからも、地面の裂け目(断層)が出来たり、マグマが貫入(火成岩)したり、熱水の作用で変成したりしました。地面の様子を示したものが地質図で、地質図からその地方の地史を読みとることが出来ます。
  帰り水の逆転構造を示した地質図  秋吉台の地質図  

秋吉台での地質構造の研究史

 多くの研究者が秋吉台の研究に取り組み、様々な考え方が発表されています。
  地質構造研究の歴史概要
  帰り水の研究者による解釈による違い
  秋吉台全体の構造解釈の相違