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フラットベッドスキャナー・EPSON ES-2000 を掃除してみた
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白スジ・・・
光学系器機で避けて通れないのが、ホコリとの闘いです。
完全密閉の筐体があれば、ほぼ気にしなくても良いことなのでしょうが、コストやメンテナンスのことを考えると、完全密閉というのはかなり難しい・・・。
ましてや、一般向けの市販モデルとなると、もうほとんど無理です。

我が家のスキャナー「EPSON ES-2000」も買ってから6年以上経ちますが、最近ホコリが原因と思われる白スジに悩まされるようになってきました。
以前からうっすらと症状は出ていたのですが、無視できないレベルにまで悪化してきました。
明るい原稿を読む時にはさほど気になりませんが、暗い原稿を読むともうダメ・・・はっきりとスジが出てしまいます。
「ES-2000」は、もうサポートが終わっているので、メーカーにクリーニングをお願いするのも無理(?)ということで、腹をくくって自分でクリーニングしてみることにします。

今回の獲物はこれ。
透過原稿ユニットが付いているので、かなり大柄です。

黒い紙を置いてスキャンしてみると、縦にスジがでているのがわかります。上の方で白くなってるのは、多分指の跡。
シワは紙がシワクチャだったからです(笑)

筐体の分解・準備
ホコリが付いているのは、おそらくミラーなので、その部分を拝むために筐体を分解する必要がありますが・・・これがよくわかりません。
適当にネジをハズして変な部品が外れてもいやなので、ググッていろんな記事を読みあさりました。
(←今回は光学機器なので慎重です・笑)
その結果、ネジを4本外せば筐体を上下に分割できそうということが分かったので、さっそく実行してみます。

筐体の分解・実行

まず、本体の後ろ側に注目です。
我が家のは透過原稿ユニットが付いているので、シンクロコードが出ています。
真ん中に青いスライドスイッチがるのがわかるでしょうか?

これをスライドさせてLOCKの位置にしておきます。
これはスキャナー内部のキャリッジ(ランプ、ミラー、レンズ、センサーなどの光学機器)が動かないように物理的に固定するロック機構で、スキャナーを移動させたりする時にはこれをやっておかないと、壊れたり精度が狂ったりしてしまうので、必須作業です。

筐体の底面にあるネジをハズします。
本体をひっくり返したりしたくなかったので、机の下に寝転がって作業しましたが、前述のロックをしておけば、(たぶん)寝かせたりひっくり返しても大丈夫です。
外すネジは、表面に見えているネジではなく端っこの穴(一番前面にある穴)の中にあるネジです。
+ネジですが、穴が深いので長いドライバーを使います。
穴の奥にあるネジがよく見えないので、ネジ山をナメてしまわないように慎重に作業しましょう。

天板を外します。
透過原稿ユニットがついているので、まずコードを外します。
(コードの両側にあるネジを外してから抜きます)

天板(透過原稿ユニット)を持ち上げると、白基準エリア(原稿台の後ろ側にある細長いガラス面)の後ろ、ヒンジ部に4つのネジが見えます。
手前の小さいネジ(A)を外して透過原稿ユニットを外す準備をします。
小さいネジ(A)を外すと、透過原稿ユニットが動くようになるので、全体をしっかりと持って、後ろ側にスライドさせてからヒンジの穴に大きいネジ(B )を潜らせて持ち上げるとユニットが丸々取れます。(透過原稿ユニット側にもキャリッジを固定するネジがあります。本当はこれもやっておいた方が良いです。管理人は忘れてました・汗)
そのあとで大きいネジ(B )を外すと、筐体の上部を取り外す準備が完了です。

筐体上部を静かに持ち上げます。
外したら、ついでなのでガラスの内側をきれいな布で拭いておきましょう。
もちろん、ホコリや汚れが残らないように注意して拭きます。
(残ると本末転倒・・・)
ウチはタバコを吸わないのですが、なぜかうっすらと茶色い汚れがついていました。

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クリーニング

これでクリーニングの準備が整いました。
黒いカバーの中にキャリッジが隠れています。
本当はこのカバーも外すとクリーニングがしやすいのですが、そんなに奥までホコリは入っていないだろうというのと、このネジを外せばカバーが外れる!という確証に至らなかったので(けっこうビビリです)外しませんでした。

寄ってみると・・・すでに白い点々が見えます。
全てホコリです。

ここが唯一外に露出している、読み取り部分です。
1枚目のミラーが見えています。別角度から見ると・・・

ミラーにホコリが付着しているのが見えます。
大きめのホコリもチラホラ・・・これだけ付いていると、白いスジがでても不思議ではありません。
これをエアダスターで吹き飛ばします。
いろいろな角度からしつこいくらいエアーを吹き付けて、見えない内部のホコリまで吹き飛ばしてしまいます。
エアーだけで取れないホコリは綿棒や筆でやさしく撫でて、浮かしておいてからエアーで飛ばします。
ミラーは薄くて割れやすいハズなので、力を入れて拭くのは論外です!
基本はエアーで飛ばす!!です。

しつこくやっていると、こんなにキレイになります。
キレイになったら、さっきと逆の順番で筐体を組み立てていって作業完了です。

念のため、冒頭と同じ要領でスキャンしてみてスジが出ていなければOKです。もし気になるスジが現れたら、もう一度分解して・・・

ついでに・・・
せっかくなので、ホコリ対策でひとつ細工をしておくことにしました。
筐体内部になぜホコリが進入するのか?・・・原因はこの部分です。

この白基準エリアのガラス面と筐体の断面には、僅かながらスキマがあります。(図1)
(図1)
ガラスを支えているフチが片側にしかないので、ホコリの進入経路(赤矢印)ができています。
(図1-1)
青矢印のような力が加わった場合、スキマは更に広がってしまいます。
(図3)
セロハンテープで段差を塞いでみました。
(図4)
本当は、こうなっているのが理想だと思いますが・・・。

スキャナーを使っているうちに、この部分からホコリが少しずる進入していくわけですね・・・。
そこで!
(図3)のように、セロハンテープですき間を塞いでみました。何もしない状態よりは、ホコリの進入を防げるハズですが・・・。
というか、最初から(図4)のようになっていれば、ホコリの進入を防げたハズなんですが、なんでこんな構造になっているのか不思議です。

総括してみる
自分がイチから組み立てていると、もっと自信をもって分解できるんですが、特に光学機器は微妙なセッティングで成り立っている機械なので、思い切りが必要でした。
クリーニング後のスキャン画像はキレイのひと言で、白スジをレタッチしたりという手間がなくなったので、かなり快適です!
駆動部(特にベルト)が逝ってしまうとどうしようもありませんが、とりあえずこの方法で分解とクリーニングはできるのだなと自信を深めました。
ただし、この分解方法は「EPSON ES-2000」と同じ筐体を使用しているモデルにのみ通用する方法で、他のが同じように分解できるのかどうかはわかりません。
お手持ちのスキャナーでトライする場合は下調べは十分にしてからの方が安全だと思います。

なお、お約束ですが、この記事をご覧になってスキャナー分解、清掃にチャレンジされる方は自己責任でお願いします。
いかなる損害に対しても、管理人は責任を負いません。

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