味のたねあかし

 

 

日本料理は難しい そう思っている奥様多いんじゃないかと思います。それは料理屋の綺麗にできたものを見ているから そう思うんじゃないですか 手品も種をあかせば 「なーんだ」と思うのと 一緒です

 そんなに難しく考えなくても大丈夫です。 

 

これであなたも

日本料理の鉄人です

              

 家庭料理は 料理屋のまねをする必要はありません

 家庭で楽しく 簡単に料理を楽しむことが 大事ではないでしょうか 

日本料理は 素材を食べるもの 調味料を食べるものではありません                

  

じゃどうするの

  だし

 みりん

 しょうゆ 

(薄口醤油 濃口醤油)

醤油は家庭ではキッコーマンに代表される濃い口醤油がほとんどだと思いますが 是非この機会に薄口醤油を買ってみてください 東丸醤油が有名です。

これだけあればかなりのものが作れます

 

ここをクリック 割合の表が出ます

だし 薄口醤油  みりん

 8 : 1  :  1  

 

この割合が基本です  いわゆる「八方だし」と言われています 四方八方に使えるということです。

具体例  天ぷらのだし  そばつゆ

     野菜のおひたしの出し

     里芋や南京や大根の煮物 好みで砂糖を足してください

     魚の子は これに生姜を足します

 野菜は通常は ゆがいておいて それを出しで煮てゆきます 芋や大根はとぎ汁で  硬いもの 例えば冬瓜なんかには 重曹を入れます  ナスは ミョウバン水に1時間くらいつけておいて いったん油であげてから 煮含めます

 

それでは 材料別に 割合をあげていってみましょう

 

 

 

だしのはなし

  1000ccの水に 昆布40g位を入れ 火にかけます  このとき だしが漉せるように ペーパータオル等を用意しておきます。昆布が浮かびあがってくるころ 温度が85から90℃になったら 昆布を取り出し そのまま沸騰させます 灰汁(あく)がでてきますので これを丁寧に取り除きます この灰汁は昆布の臭みと水のカルキです そこへ水100ccをいれ また90℃位の温度にし そこへかつお節を入れます やや多いかな位入れて大丈夫です 沸いてきたら もう一度灰汁をとり いっきに漉します。 これで完了 火加減はずーっと強火で大丈夫です 大変なようですが 慣れると 簡単です  料理はこの出しで決まります 清まし汁はこのだしに塩 うすくち醤油が入っただけのものなのです だしがおいしいと 簡単に味がつけれます。

二番だしは でがらしのかつおと昆布をもう一回鍋に入れ あたらしいかつお節をたして 水から火にかけ わいてきたら灰汁をとりながら 20分位弱火でにたものです。

そばつゆ

  いわゆる ざるそばの付け醤油です そうめんも同じで大丈夫です 氷水に浸かったそうめんや今日登場します そうめん流しなど 水の中にある麺を食べるときは だしを5にすれば良いでしょう  それと大事なのは 出来たつゆに追いがつおをすることです だしと調味料を沸かしたあと 火を止め そこへ かつお節をいれ 15分くらいおき ペーパータオル等で漉します。干し海老や干し椎茸などいれるといっそうおいしくなります。

 また温かいそうめんやそばになりますと だしをもっと増やさなくてはいけません そば 茶そばのように そば自体に味の強いものなどは 家庭ではだしが12くらいで

そうめん いわゆるにゅうめんはだしを15から30までお好みで調節してください 麺類に限らず 温かいものは冷たいものより 味が濃いく感じます 冷たい料理はしっかり味をつけ 温かい料理は 殆ど味がなくても 柚子や生姜 木の芽の香りで十分食べれます。

 

おひたし

 三つ葉や菜の花 ほうれん草などのお浸しは8:1:1のだしでおいしくいただけます ごま和えにする場合も このだしにつけておいて 下味をつけます それを硬く絞ってごま和えにすれば おいしくできます。

 

野菜の煮物

  野菜(根菜)は下ゆでをしてから 煮含めます 材料によって違います  

米のとぎ汁でゆでるものは 大根 芋 かぶ ごぼう など その後 きれいな水でもういちど ひと煮たちさせますこれで 米くささがなくなります たけのこはぬかと種をとったたかのつめを入れてゆがきそのまま 1日おきます  蓮根やうどなどのあくがっ強く 白いものには 酢を入れます 青ものは塩水でゆがき さっと冷水にとります 青という色素は熱に弱いのですばやく冷ますことが必要です。 茄子はいったん油で揚げてから煮ふくめます 茄子と油は相性が良いので 油がなすの甘味をひきだします  いずれも それだけで食べれる硬さになるまで ゆがきます

だし8:みりん1:薄口醤油1のだしで 殆どの野菜は大丈夫です  同じだしで色々な野菜を炊いても 同じ味にはなりません それは 野菜そのもの味があるからです 最初に 言ったように 料理は素材を食べるもの 調味料を食べるものでは ありません  得にご主人がお酒の飲まれる家では この位の味で 柚子や木の芽をそえればなお結構です 食べざかりのお子様がおられる家では 少し濃い味にされればよいでしょう

 

炊き込みごはん

  これも材料によりますが ちょっと想像してください ご飯に色がついた炊き込み御飯 例えば 松茸ごはんなど

これらは だし12:酒1:薄口醤油1で大体大丈夫です

きのこご飯 鯛ご飯 牡蠣ご飯 筍ご飯 鶏そぼろご飯 じゃこご飯 また冷蔵庫に少しづつ残っているものと 薄揚げ ごぼうをいれれば立派な炊き込み御飯になります。

魚の煮付け

  魚の煮付けはだしは使いません 魚のうまみがだしに負けてしまうから 魚の生くささを消すために 酒をいれます

 代表はめばるの煮付け 大切なことは煮付ける前に霜振りをします  沸騰した水(塩少々)に さーっと魚をいれひれがピンとたったら すぐに冷水にとります  これで魚の臭みをとり 表面をきれいにします 面倒くさいですけれど これをするのとしないのでは 大きな差です 

寄せ鍋をするときも 同じです 魚類は必ず 霜降りをします 下準備ができたら 煮付けます だしを沸かしてから魚をいれ 落とし蓋をします 落とし蓋は鍋の温度を上げるのと煮汁を均等に回す役割をします めばるやいとより いわしやあじにさば この割で大丈夫です

酒3:水3:みりん1:濃い口醤油1 こくをだすには 砂糖をたします  青魚には 仕上がるちょっと前に生姜のスライスを入れたほうがよいです もちろんメバルなどの淡白な魚にも生姜はあいます  あと魚の匂いを消すには 牛蒡 椎茸なども良いです。牛蒡は硬いので 最初からいれます。  かれいや鯛などの白身の魚は酒を2にしても良いです。

鯛のあらだき

 よくスーパーなどで 鯛の頭を安く売っています。 これであら炊きにチャレンジしてみましょう。

 鯛は同じ用に霜降りをします 鍋にはいらないようなら 部位をいくつかに切り落としても大丈夫です。割は

水250cc 酒250cc 濃い口醤油大さじ1 みりん少々 砂糖 です  煮付けとちがって 最初から鯛をいれたいてゆきます まず水 酒 砂糖大さじ1をいれ底に鯛、牛蒡をいれ 火にかけます 煮汁が8割になったら濃い口醤油を入れます さらに4割位になった みりんをいれます これで 汁がほとんどなくなるまで煮詰めます 他の仕事をしてはいけません だしが少なくなると あっという間に 焦げますので 鍋について 煮汁を鯛にかけながら しあげます だしがとろっとしてきたら出来上がりです  これもだしが4割くらいになったとき生姜のスライスをいれても結構です ここで調味料をいれるコツですが  野菜の煮物や煮付けと違って 順番に味をのせていきます  じっくり炊いていきます よく「さしすせそ」の順番といいますが 「砂糖 塩 酢 醤油 味噌」の順番です 砂糖を入れて すぐ次に塩 すぐ醤油ということではありません あら炊きの場合 水、酒、砂糖をいれて 8割になるまで醤油はいれません  これは砂糖の甘味がしっかり魚の中に入るように 早く醤油をいれると 醤油の辛味が魚の中に入ってしまい砂糖が中に入らなくなります  またみりんをいれるタイミングですが これもはやすぎると 醤油が魚に入っていくのを邪魔します  みりんは丸みやテリをだすものです 仕上がる直前に味を見て やや甘いかな位に仕上げます

 

さばの味噌煮 

  割は水400cc酒200cc濃い口醤油大さじ1白味噌130g あら炊き 同じ手順で仕上げていきます

勿論 霜降りは忘れてはいけません。あら炊きより さらっと仕上げます 調味料もやや早めに入れていきます 煮汁が半分くらいになったら 汁を別の容器に少しとりこの中で 味噌をとき 鍋に戻します ここで生姜をいれ 一にたちさせ ここでポイント 酢をちょっと入れます 弱火にして 5分位で仕上がります  味噌は 白味噌がおすすめです。

 

寿司酢をつくってみよう

  米2合の割合です 腐らないので 沢山作っておくと便利です酢36cc砂糖30g塩10g昆布少々を鍋にいれ 沸かしたら出来上がりです。 本当は3種類の酢をまぜてつくりますが 家庭ではそこまでしなくても良いでしょう

貝汁(清まし汁)

 アサリやハマグリは砂ぬきしておきます それぞれの割で水と酒と昆布と貝をいれ 火にかけます 貝が開くたびに 取り出します 灰汁も沢山でるので 強火でしあげます  このように素材で出しをとる物は 強火で 灰汁を取るのがこつです 弱火で取ったり 灰汁をとらなかったら 濁った汁になります  コンソメなどと同じです 貝をすべて取り出し 灰汁をとったら すぐペーパーでこします  これに 醤油と塩で味をつけます 

味噌汁にする場合は 酒は殆ど入れなくても結構です 同じように出しをとり ペーパーで漉したものに 味噌をときます 貝はお椀にいれておき そこに味噌汁をいれればいいでしょう  貝から 出しがでてますので 味噌はいつもより少なめにします 味噌の香りがするくらい これに薄口醤油で味を調えます 料理屋では 味噌汁をつくったあと もう一回 目の細かいもの「裏ごし」などでこします

こうすると 滑らかな味噌汁になります 薬味は小葱が合います

 

 

最後に 茶碗蒸し

玉子と出しと薄口醤油だけで 玉子の蒸し料理の殆どができます玉子とだしの割合

玉子    だし    薄口醤油

茶碗蒸し   1個  150cc   少々

玉子豆腐   3個  150cc   少々

出し巻    5個  150cc   少々

これが基本の割です 玉子をボウルに入れ あわたて機でよく混ぜた後 出しを入れ更に 混ぜ合わします それをいったん 裏ごしで漉します こうすると なめらかな仕上がりになります 味付けは 薄口醤油と味の素だけで結構です  味の素は玉子と相性がよいです  入れられなくても 結構です 蒸す時間は普通の量の茶碗蒸しなら13〜15分位です 蒸しすぎると 表面に泡がたち 硬くなってしまいますので 注意 少し柔らかいかなくらいで大丈夫です

 

基本さえマスターすれば あとは応用です お好みでさまざまな料理バリエーションが出来ます。

 楽しく これが基本です

もしも不明な点があれば遠慮なくホームページからご質問ください 知識の限りお答えいたします。 桑華苑 店主