A. 研修医が経験すべき診察法・検査・手技   脳神経外科のみの研修で経験できるものは赤字で示す。)(Bへ→)(脳神経外科研修の実際)

(1)基本的な身体診察法

 1)全身の観察(バイタルサインと精神状態の把握、皮膚や表在リンパ節の診察を含む)ができ、記載できる。
 2)頭頸部の診察(眼瞼・結膜、眼底、外耳道、鼻腔口腔、咽頭の観察、甲状腺の触診を含む)ができ、記載できる。
 3)胸部の診察ができ、記載できる。
 4)腹部の診察ができ、記載できる。
 5)骨盤内の診察ができ、記載できる。
 6)泌尿・生殖器の診察ができ、記載できる。
 7)骨・関節・筋肉系の診察ができ、記載できる。
 8)神経学的診察ができ、記載できる。
 9)小児の診察(生理的所見と病的所見の鑑別を含む)ができ、記載できる。
10)精神面の診察ができ、記載できる。

(2)基本的な臨床検査

 1)一般尿検査
 2)便検査
 3)血算・白血球分画
 4)血液型判定・交差適合試験
 5)心電図(12誘導)、負荷心電図
 6)動脈血ガス
 7)血液生化学的検査(簡易検査(血糖、電解質、尿素窒素など)
 8)血液免疫血清学的検査(免疫細胞検査、アレルギー検査を含む)
 9)細菌学的検査・薬剤感受性検査(検体採取(痰、尿、血液など))、簡単な細菌学的検査(グラム染色など)、
 10)肺機能検査(スパイロメトリー)
 11)髄液検査
 12)細胞診・病理組織検査
 13)内視鏡検査
 14)超音波検査
 15)単純x線検査
 16)造影x線検査
 17)x線CT検査
 18)MRI検査
 19)核医学検査
 20)神経生理学的検査(脳波・筋電図など)

(3)基本的手技

 1)気道確保
 2)人工呼吸(バックマスクによる徒手換気を含む)
 3)心マッサージ
 4)圧迫止血法
 5)包帯法
 6)注射法(皮内、皮下、筋肉、点滴、静脈確保、中心静脈確保)
 7)採血法(静脈血、動脈血)
 8)穿刺法(腰椎、
胸腔、腹腔
 9)導尿法
 10)ドレーンチューブ類の管理
 11)胃管の挿入と管理
 12)局所麻酔法
 13)創部消毒とガーゼ交換
 14)簡単な切開・排膿
 15)皮膚縫合
 16)軽度の外傷・熱傷の処置
 17)気管挿管
 18)徐細動

(4)基本的治療法

 1)療養指導(安静度、体位、食事、入浴、排泄、環境整備を含む)できる。
 2)薬物の作用、副作用、相互作用について理解し、薬物治療(抗菌薬、副腎ステロイド薬、解熱薬、麻薬を含む)できる。
 3)輸液ができる
 4)輸血(成分輸血を含む)による効果と副作用について理解し、輸血を実施できる。

(5)医療記録

 1)診療録(退院時サマリーを含む)をPOS(Problem Oriented System)に従って記載し、管理できる。
 2)処方箋、指示箋を作成し、管理できる。
 3)診断書、死亡診断書(死体検案書を含む)、その他の証明書を作成し、管理できる。
 4)CPC(臨床病理カンファランス)レポートを作成し、症例呈示できる。
 5)紹介状と、紹介状への返信を作成でき、それを管理できる。